動眼神経と眼精疲労

眼精疲労を考える上で、動眼神経という神経の役割は重要です。動眼神経は脳神経の一つで、主に4つのパートに分かれ、目の動き(視機能)を制御します。

ピント調節(内眼筋)
水晶体を厚くする毛様体筋に接続する副交感神経線維です。近くを見る時に働きます。
瞳孔調節(内眼筋)
瞳孔を収縮させる瞳孔括約筋に接する副交感神経線維です。光に反応して瞳孔を収縮させます。また近くを見る時に瞳孔を絞ります。
眼球運動(外眼筋)
目を動かす内側直筋、下直筋、上直筋、下斜筋に接続する運動神経です。近くを見る際の輻輳調節に関与します。
上瞼の挙上
上瞼を挙げて目を開く上眼瞼挙筋に接続する副交感神経線維です。

動眼神経のルート

眼球内に入った動眼神経は、毛様体筋と瞳孔括約筋に接続します。

私たちは近くの物を見る時に目の中の水晶体を厚くします。水晶体を厚くすためには、毛様体筋を緊張させる必要があります。この毛様体筋に接続するのが、動眼神経から分岐した短毛様体神経という副交感神経繊維です。

同様に眼球内に入った動眼神経は、瞳孔括約筋にも接続します。瞳孔括約筋が作動すると瞳孔が絞られるので近くに焦点が合いやすくなります。また、光に反応して瞳孔を収縮させます。

両者は内眼筋と呼ばれ、ともに近くの物を集中してみる時に強く働きます。ですから、頑張って近くを見続けると、動眼神経に負荷がかかります。

さらに、動眼神経は眼球を動かす眼外筋や瞼を挙上する上眼瞼挙筋に接続しています。

眼外筋には、内側直筋、外側直筋、上直筋、下直筋、上斜筋、下斜筋の6つがあります。そのうち、4つの筋肉に接続します。

  • 内側直筋(動眼神経)
  • 外側直筋(外転神経)
  • 上直筋(動眼神経)
  • 下直筋(動眼神経)
  • 上斜筋(動眼神経)
  • 下斜筋(滑車神経)

また、上まぶたの上眼瞼挙筋にも接続します。上瞼には他にミューラー筋という首から伸びた交感神経が接続しています。瞼における神経支配率は動眼神経の方が大きく、まぶたを初動させる、瞼が下がらないように良い位置をキープするのが動眼神経です。

尚、まぶたを開け続けることが、眼精疲労の大きな原因の一つと言われています。閉じてくる瞼を頑張って開けるのは相当なエネルギーを消費します。

文字通り、動眼神経は、水晶体を動かす、瞳孔を動かす、眼球を動かす、瞼を動かす、という、まさに目の器官を動かすための神経なのです。いずれも、動眼神経は、近くの物を凝視する時に活発に働く神経です。

動眼神経は、比較的タフな神経ですが、オーバーユースの状態では、動眼神経の活動は弱まります。そうなると、近くにピントが合いづらくなり、光がまぶしく滲み、物が二重に見え、瞼が下がってきます。特に、スマホやPC画面を長時間見ると、動眼神経は活動減衰を起こしますので、注意が必要です。

私たちは、それでも目を使い続けようと頑張ります。すると今後は、目の周りの筋肉や首や肩の筋肉が痛くなったり、目の奥がズキズキしたりするよになります。

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