ここでは、一人の患者さんを実際に治療する際の流れについて説明します。治療内容は、目と首肩背中に治療を行う標準治療とします。当院の場合、治療は完全予約制で行っています。
基本的な治療は、座位で問診→伏臥位で首肩背中の治療→仰臥位で目の周りの治療という流れで行います。尚、目の周りだけに治療を行う場合は、患者さんの着替えは不要で、仰臥位のみの治療で完結します。それでは、実際の流れを見ていきましょう。
治療内容
初診時
眼精疲労治療・標準コース
(所要時間90分)
◆予約
初診の場合は、電話か予約フォームなどで治療日時の予約を取ってもらい、
◆来院(問診票の記入)
予約時間の10分前を目安に来院してもらいます。(施術着に着替えてもらいますので、服装は普段通りで構いません。)治療院到着後、初めに問診票を記入してもらいます。
◆着替
治療ブースへの案内を行います。専用の施術着(上下・上だけ)をお渡しして、そちらに着替えてもらいます。
◆問診
はじめに記入してもらった問診票をもとに、詳しく病歴や症状などを問診します。さらに、触診や理学検査によって、身体の状態を確認します。また、治療に関する説明(治療順序、リスク、注意事項など)を、事前に行います。
◆施術
標準コースでは、初めに伏臥位で、首肩、背中に鍼を打ち、7分程度置鍼します。首肩、背中の鍼を抜いた後、鍼の刺激を緩和する軽擦を行います。次に、仰臥位の状態で、目をホットパックで温めた後、目の周りに鍼を打ち、20分程度置鍼します。最後に目の周りの鍼を抜き、刺激を緩和する軽擦を行います。
◆施術後
治療後の状態を確認します。今後の治療計画などを立て、終了となります。
術者のポジショニング
◆伏臥位による首肩背中の治療
![](http://ganseihiro.com/wp-content/uploads/2020/08/立ち位置伏臥位.gif)
術者は、患者さんの頭側に位置し、肩上部、頸部、肩甲間部に鍼を打ちます。腰部や下肢に治療を追加する場合は、患者さんの側面から施術を行います。鍼を打つ順番は、1:肩上部、2:頸部、3:肩甲間部です。通常、鍼を打ち終わった後、7分程度置鍼します。抜鍼後に、軽く軽擦を行います。
◆背臥位による目の周りの治療
![](http://ganseihiro.com/wp-content/uploads/2020/08/立ち位置背臥位-1.gif)
患者さんの頭側に位置し、目や頭、前頸部に鍼を打ちます。腹部、下肢に治療を加える場合は、患者さんの側面から施術を行います。鍼を打つ順番は、1:みけん、2:こめかみ、3:頭部、4:前頸部です。通常、鍼を打ち終わった後、20分程度置鍼します。抜鍼後に、目の周りを軽く軽擦して終了です。
施術中の術者のポジショニングは、押し手の作りやすさを考えることで、概ね定まります。特に、伏臥位で右首肩に鍼を打つ時、仰臥位で左眉間部に鍼を打つ時など、慣れるまでは、打ちにくさを感じる場合があります。また、肩上部や肩甲間は気胸などに注意が必要です。
それでは、実例で治療の流れを写真で見ていきましょう。(写真仮)
![](http://ganseihiro.com/wp-content/uploads/2020/08/eyena.gif)
![](http://ganseihiro.com/wp-content/uploads/2020/08/eyenagare2ss.jpg)